梅雨の時期になると鮮やかな色の花を咲かせる紫陽花。その種類は実にたくさんあり世界中で愛されている花の一つです。
小さな花が集まってまーるい大きな花を咲かせる様子はかわいいですし、ゴージャスにも見えますよね。
今回は、これから紫陽花を育ててみたいという方に向けて、紫陽花の種類や新種、育て方のコツについてご紹介します。
Contents
紫陽花とは?西洋で人気爆発!?
日本の花としてよく知られている紫陽花ですが、実は日本よりも西洋の方が評価が高いんです。
紫陽花の原種であるガクアジサイを見てその魅力に魅入られた西洋人が、品種改良を重ねて「西洋アジサイ」が生まれたとのこと。
その後は日本でも改良を重ねてさまざまな品種が誕生しました。
誰もが紫陽花の花だと思っている部分は、実はガクなんです!実際の花は花びらのように見える部分の内側にポツンと存在します。
紫陽花の色は土壌によって変わる
日本では紫陽花(アジサイ)と呼ばれるほか、七変化という別名もついています。
これは、紫陽花が土壌PHにより色を変化させることに由来しているといわれています。
青色のアジサイは土壌PHが酸性、ピンクのアジサイは土壌PHがアルカリ性となっています。
酸性の土にはアルミニウムが含まれており、これが紫陽花の持つアントシアニンに反応して青色に変化するのです。
そのため初めは青色だった紫陽花も、花が老化するにつれてピンク色に近づいていくそうですよ。
紫陽花に毒性があるって本当?
紫陽花には毒があるとよくいわれます。実際に料理に添えてあった紫陽花を食べて中毒症状を起こしたという事件があったのです。
調べによると毒性が含まれている品種と含まれていない品種とあり、一概に紫陽花を食べたからといって中毒になるとは限らないのだそう。
中毒症状は吐き気やめまい、顔面紅潮などですが、2~3日ほどで症状は治まるのだとか。
しかし、厚生労働省では食用としないようにと注意を促しています。特に子供が口に運ばないように気を付けないといけませんね。
紫陽花の種類はどんなものがある?
紫陽花は、一度植えると放置していても毎年何度でもきれいな花を咲かせてくれます。
簡単に育てられることやゴージャスな見た目からプレゼントにも人気の花ですよね。
世界中にある紫陽花は2000種類ともいわれています。その中でも大きく2つに分けられますので、それぞれご紹介します。
ガクアジサイ
ガクアジサイは紫陽花の原種で、外側の花だけが開花して真ん中は蕾のままの花姿をしています。
外側の花が内側の蕾を囲って、まるで額縁のように見えることから「ガクアジサイ」という名前がつけられました。
お庭で育てている人も見かけますが、基本的にはヤマアジサイなど自生して咲く種類の紫陽花です。
アジサイ
紫陽花といえばこちらの種類のアジサイを指します。そう、だれもが知っているこんもりと丸く咲く形のアジサイですね。
元はといえばガクアジサイが品種改良されて誕生したアジサイで、西洋アジサイ(ハイドランジア)などはこちらの種類になります。
プレゼントにぴったり!紫陽花の人気品種や新種7選
ここからは、紫陽花の中でも特に人気の品種や新種を7つご紹介します。
アナベル
アナベルは西洋アジサイの中でも比較的小さな花を持っています。蕾の色は緑で徐々に白く変化します。
日当たりの良いところを好み、初心者でも育てやすい紫陽花の一つです。
コンペイトウブルー
コンペイトウブルーは名前の通り、金平糖のような可愛らしい見た目でブルーの花色に白い縁取りがついています。
一つあるだけでおしゃれな印象なので、プレゼントにもピッタリのアジサイですね。
墨田の花火
花火大会をイメージさせるような星形の花が、花火が打ち上げられるように咲くタイプのガクアジサイです。
ガクアジサイは比較的地味なイメージがありますが、こちらのアジサイはとても華やかに見えるので人気があります。
ダンスパーティ
ダンスパーティは一見すると紫陽花とは思えないような花姿をしています。
星形の花はとても繊細で、ゆらゆらと揺れるように咲くところがダンスをしているように見えることからこの名前がつけられました。
フェアリーアイ
「妖精の目」という名前を持つフェアリーアイは、ジャパンフラワーセレクションで受賞したこともある人気のアジサイです。
季節ごとに色を変えていく紫陽花なので、お庭に植えて四季折々楽しむのも素敵ですね。
シュガーホワイト
青やピンクの花色が多い紫陽花の中でもこちらのアジサイは、真っ白で縁に切れ込みが入っているおしゃれな紫陽花です。
オランダで品種改良された新種で、初めはグリーンのアジサイが白に変わっていく様子はとてもきれいです。
こちらのアジサイは、土壌PHに関係なく白く咲かせられます。
万華鏡
一重咲きの多い紫陽花の中でも万華鏡という種類は、八重咲でそれぞれの花の縁が白くなっています。
フェアりーアイと同じく、ジャパンフラワーセレクションで受賞したこともある人気品種です。
基本的にブルーですが、ピンクなど希少価値が高い種類もあります。
紫陽花の育て方!<地植え・鉢植え>
紫陽花は基本的に放っておいても丈夫に育つので、特に難しい管理は必要ないです。
紫陽花の苗は開花株で売られていることが多く一年中手に入りますが、3~4月か9月ごろに植えるのが適しています。
地植えでも鉢植えでも丈夫に育ちます。花色を楽しみたければ土壌管理のしやすい鉢植えがおすすめです。
地植えでの育て方
紫陽花は水はけの良い土を好むので、地植えの場合は腐葉土を混ぜ込んでおくといいでしょう。
日陰で育つイメージのある紫陽花、実は日当たりがいい方が花つきが良くなります。
初めに植えるときには日当たりの良い場所を選んでくださいね。
肥料は寒肥(12月下旬~2月中旬)と花後1ヶ月後~の追肥の2回です。油かすなどの固形肥料や有機肥料を与えましょう。
しっかり根付くまでの間は水やりしますが、根付いてしまえば雨水だけで特に水やりの必要はありません。
鉢植えでの育て方
市販の苗は開花株が多いですが、基本的にプラスチック鉢に植えてあることが多いです。
しかしプラ鉢は通気性が悪いので、できれば素焼鉢に植え替えるといいでしょう。
用土は市販の培養土でも大丈夫です。もし自分で配合する場合は赤玉土小粒と腐葉土、鹿沼土などを入れると水はけがよくなります。
肥料は地植えの時と同じく寒肥と追肥が必要です。いずれも油かすなどの固形肥料や緩効性化成肥料を与えてください。
水やりは土の表面が乾いたらたっぷり与えましょう。鉢植えの場合は6~9月の気温が高い時の乾燥には注意が必要です。
●鉢植えで土壌のPH管理をしたい場合●
鉢植えでは土壌のPH管理がしやすいので、紫陽花の色を自分好みに変化させて楽しめます。
酸性(青)に変えたいときは硫酸アルミニウム、アルカリ性(ピンク)に変えたいときは苦土石灰を混ぜるといいでしょう。
管理が難しいと感じた場合は市販で青色やピンクに変えるための肥料が売られていますので、そちらを利用するといいですね。
紫陽花の剪定
紫陽花は放っておくと、どんどん大きく育ちますのでコンパクトに仕上げたい場合は剪定が必要です。
この剪定ですが間違った時期に切ってしまうと、翌年花が咲かない原因になるので注意が必要です。
正しい剪定時期は花が終わってすぐの7月です。8~9月ごろには花芽ができるので、ここで切ってしまうと花が咲きません。
まとめ
6月の花としてよく知られている紫陽花は、様々な品種や色があり、土壌によって変化する色が楽しめます。
地植えでも鉢植えでも一度植えると翌年もきれいな花を咲かせてくれるので、ぜひ育ててみてくださいね。
その他、季節に合った花を寄せ植えにして
美しく飾ってみませんか?
⇒初心者でもできるハンギングバスケットの作り方のコツ!
こちらの記事も参考にどうぞ!