約束のネバーランド3巻のあらすじ

ギンとドルダは本棚の裏に隠し扉を見つけました。
その頃、エマ、ノーマン、レイの3人は図書室にいました。


エマが見つけた本には、どれもフクロウの蔵書票がついており、そのマークの円がモールス符号になっていました。そのメッセージとは「逃げろ「戦え」「危険」「真実」「収穫」「怪物」「農園」の7つです。ウィリアム・ミネルヴァなる人物は、外からグレイス=フィールドハウスで暮らす子ども達に向けてメッセージを届けてくれていたのです。

また、エマがモールス符号が分からなかった内の1つの本は「約束」を意味し、もう1つはモールス符号がない形となっていました。
一方、秘密の部屋の鍵を開けたドンとギルダは、部屋の中に通信機器と地下室を見つけます。地下室に入るとそこには、コニーのうさぎのぬいぐるみを見つけます。他にも、ハウスを出て行った子ども達のおもちゃや私物がたくさんあったのです。

ドンとギルダは、それを見てコニー達はもう死んでしまったのではないかと悟るのでした。
その時、イザベラが部屋にやって来ます。

2人は気づかれないようにそっと部屋を後にするのでした。
その後にエウゲンが廊下で落ちていたマスターキーをイザベラに渡してしまいます。
ドンとギルダを見つけたレイは勝手な行動をした2人を怒ります。
意見し返したドンに対して、エマはドンとギルダにイザベラとハウスの真実を話しますが、それを聞いたドンはノーマンとレイに殴りかかりました。ドンは無力な自分が悔しくて手が出てしまったのです。

そんな5人の様子をクローネが陰から見てほくそ笑んでいたのでした。
その後、エマ達とドン達はお互いに謝り仲直りしました。
エマは全員が無事に脱獄する方法を思いつき、ノーマンに相談します。
ドンとギルダには洗剤と除草剤を盗ってきてもらい、下見の準備をするのでした。
レイにはイザベラの足止めをしてもらい、その隙に下見を済ませる作戦です。
イザベラの部屋で、レイは次の出荷の予定は自分だと聞かされるのでした。
森を歩いているエマ、ノーマン、ドン、ギルダはクローネに見つかってしまいます。
怯えたエマ達でしたが、なんとクローネは組まないかと提案するのでした。
クローネはハウスのママの座を奪いたいのです。

シスターの首筋にはエマ達と同じように認識番号があり、胸元には手術跡がありました。大人は心臓にチップが埋め込まれていて、ハウスの外に出たら心臓を止められてしまうのです。また、もし別の要因で心臓が止まればハウスに通報されるといった、送信機としての役割もありました。クローネは出荷しない、と言いましたが、実際にはできないのです。
それは、クローネはイザベラに信用されていないからです。
もっとも、ノーマンはそれを見抜いていたのでした。出荷しないとは嘘で、エマ達に近づき、証拠を集めたのち、イザベラを追い出し、エマ達を出荷するつもりだったのです。
しかし、見つかってしまった以上はクローネと組まない選択肢はないのでした。彼女と組まなければ、脱獄を邪魔されてしまうことになるからです。
その後に組んだ証としてクローネの部屋を訪ねたエマとノーマンは、発信器の信号を確認するコンパクトモニターを見せてもらいます。
それから発信器の場所と壊し方を訪ねると、クローネは意外にも親切に教えてくれます。
一通り話を聞いたエマ達が部屋を後にしようとすると、クローネが突然大笑いします。
エマ達が発信器の場所も壊し方も知っているのが彼女にはバレていたのでした。
実はクローネは言葉だけではなく、2人の反応も見ていたのです。発信器の場所や壊し方を聞いたのに、耳にも触らないし、喜びもしない、その様子から既に知っているのだとクローネは読み取ったのでした。
そしてクローネは聞き取れない言葉を口にし、次に来たら教えると言います。
エマ達は、レイに発信器はいつ壊せるか相談し、脱獄を早めようと持ちかけますが、レイは壊せる道具は既に用意していました。
一方クローネはエマ達が居ない隙に部屋に忍び込みますが、何も証拠が見つかりません。
しかしレイが考えた時間稼ぎの為のメモを見つけるのです。

クローネがそのメモに書かれているイザベラの情報が真実かどうか、イザベラの部屋を探っていると、本人が姿を現します。彼女から手紙を渡されると、その内容は第4プラントのママに任命するとのことでした。でもそれは罠だとクローネは思います。
何とかしたいクローネは、一か八か、門の先まで行き、グランマにイザベラの情報を流します。
しかし残念ながらグランマにとってイザベラは必要な駒であり、彼女の要求は認めてもらえませんでした。諦めの笑みを浮かべるクローネの背後には、怪物が今にも襲いかかろうとしています。

グレイス=フィールドハウスでは、子ども達がいつもの通りに食事をしています。
クローネは以前、ある人物が落としたペンを拾っていました。そのペンはウィリアム・ミネルヴァの持ち物でした。ペンの本体を外すと中にはB 06-32と書いてあり、それをノーマンの机の引き出しに隠して置いたのです。
心臓に花を刺されてクローネは死にました。
レイはイザベラからクローネの死を聞き、レイもまたクビを宣告されます。
そして部屋に閉じ込められるのでした。

レイは、部屋から出ようとドアを蹴飛ばすと部屋の外にはドンがいました。
下見中のエマ達を追うイザベラを止めようと、レイ、ドン、ギルダはエマとノーマンの元に急ぎます。しかし、もうエマ達の所にはイザベラがたどり着いていました。
イザベラは自分が飼育者、エマ達を食料品と認めて、改めて自己紹介をします。ノーマンは下見ごときで即出荷されることはないと気づき、エマがイザベラを足止めしようとして、ノーマンは下見をする為に走り出しますが、イザベラがエマの右脚を折ります。そして、ノーマンの出荷が決まったことを告げるのでした。

 

感想、見どころ

約束のネバーランドの感想です。

この巻では、シスタークローネが多く出てきて、エマ達との絡みがたくさんありました。
その分、見どころもたくさんあります。
まず、冒頭でドンとギルダが秘密の部屋に入るところです。あれ、エマ達に何も言わずに勝手に2人で行っちゃうの?と思いましたが、案の定、後でレイに怒られています。
隙がなさそうなイザベラから鍵を盗るとは、ドンは盗みの才能があるのかなと思いました。
秘密の部屋には、地下があり、そこにはコニーのうさぎのぬいぐるみや他の子ども達の私物がたくさんありました。そこで2人は事実を知ってしまうというポイントとなるシーンだったと思います。

それから脱獄の為の下見で、森を歩いているエマ達の元にクローネが現れましたが、あれはちょっと怖かったです。隠し部屋に入った後、5人が言い争っていたところもクローネは陰から見ていたんですよね。きっと、その時から狙っていたに違いありません。
ですが、拍子抜けしたのは、クローネは取引を持ちかけたことです。見つかったから、やばいと思ったのですが、イザベラに信用されていないクローネはエマ達の出荷まではできなかったのです。
その後に、エマとノーマンはクローネの部屋に行きますが、そこであることを勉強になるのです。ところで気になるのはクローネが言った、言葉にできないセリフです。あれは一体何のことなのか、気になりました。

そして、1番の見どころは、クローネが怪物に掴まれ、今にも殺されてしまいそうなシーンです。クローネはそこに来る前に、レーマンにウィリアム・ミネルヴァのペンと鍵型を託していたんですよね。完全に敵だったらそんなことはしないと思います。でも味方というと、所々ほくそ笑んでる場面があったので怪しいかも知れませんが、ママの座を狙っていることから、まずイザベラの味方でもなくて、あくまでイザベラとは別の敵なのかも知れませんが、エマ達にヒントを与えてくれたり、同じハウス育ちとして彼女も過去からの様々な思いがあったのだと思います。クローネの心臓にはチップが埋め込まれていて、手術跡があるのですが、それは痛々しい物でした。

彼女がその時に語ったいきさつは、信頼を得る為ではなくて、本心も含んでいた気がします。彼女はどこかユーモアがあり、足が速くて、力も強い、エマ達にヒントを与えてくれる、なんか本当は良い人なんじゃないかなと思うような人でした。根は悪くなさそうな感じなんですよね。どこか憎めないキャラクターだったので、死んでしまった時は悲しかったです。
死ぬ間際に、この世界をぶっ壊せというような思いを唱えていました。それはきっと心からの本心なんだと分かりました。
その分、エマ達には頑張って脱獄を成功して欲しいです。

その後、レイがクローネの死を知った後にクビを言い渡されるんですが、これはやばいと思いました。イザベラとの取引ができなくなったら、これから先どうやって行くのかといった感じです。それに部屋に閉じ込められてしまいました。ただ、レイの強いキック力ですぐに出れたので良かったです。レイも怪力なのかも知れないですね。
最後の方では、エマがイザベラに脚を折られるという痛々しいシーンが待っていました。

見ているだけで脚が痛くなります。イザベラの躊躇のなさが恐ろしいです。それにしても脚を折るなんて、衝撃的でした。さらに、ノーマンが出荷を告げられてしまってショックです。出荷=死ですから、言われたらもうどうしようもありません。そのすごい良いところで終わってしまったので、次が気になります。
 
 

この記事を書いた人

エリック
マンガをこよなく愛する自由人